いい ちいさな ものづくり
日本の美しい伝統色を現代に。鉱物の色彩をそのままに纏う、C-Brainの岩絵具の腕時計
-作り手
1994年の創業から25年以上。金沢の地で、日本伝統の美しさと現代のスタイリッシュさを兼ね合わせ、心を込めた腕時計を届ける「C-Brain」(シーブレーン)さんをご紹介します。
この腕時計を通して日本の色の美しさを知るきっかけをご提案できればと思い、“ことの始め”という意味もある『iroha』と名付けました。
肌に馴染む、優しくもカラフルな色合いが魅力の腕時計『iroha』は、文字盤やベルト、本体のケースにいたるまですべてが手づくりです。そして金沢という土地に育まれた日本の美意識を注ぎ込むように、各パーツにも日本伝統の技法が施されています。
伝統的な日本画材である岩絵具を文字盤に塗った腕時計です。手作りのケースで組み立てました。使用した岩絵具はすべて天然の鉱物を砕いて作られたものです。岩絵具のザラザラとした質感と、素朴なハンドメイドのケースが合わさって、優しくも繊細で美しい腕時計となりました。
淡く響く文字盤の色は、天然の鉱物を砕いてつくられた岩絵具を使用しています。岩絵具は1400年程前に大陸から日本に伝わったとされ、今でも日本画に使用されている画材で、鉱物そのものが持つ自然の色とざらざらとした質感から生まれるマットさが特徴です。
岩絵具を目にする機会が少ない現代で、古くから受け継がれた日本の美しい色を身につけ楽しむことができるのは『iroha』の魅力です。
天然石を砕いて作った岩絵具を塗った文字盤は普通の絵具では出せない深い色と質感です。
時間を示す12個の点は金箔を丸く打ち抜き一つ一つ手作業でつけました。
ベルトは簡単に交換ができる仕様になっています。替えベルトも30色以上取り揃えておりますので、季節やファッションに応じて付け替えてお楽しみください。
美しい色と繊細なフォルムにこだわってつくられているだけでなく、様々なシーンで楽しめるようベルトのバリエーションも豊富です。アクセサリーのように、コーディネートや気分によってベルトを変えることができるのも嬉しいですね。
目にも楽しい色とりどりの腕時計たち。日本文化が息づく金沢の地で、伝統的な技法を取り入れた作品づくりを始められた経緯を詳しく伺いました。
ーものがたり
弊社社長は元々中学校の技術家庭科で使われる教材を企画・製作する会社を営んでおりました。
そこからものづくりの楽しさや素晴らしさを広く伝えたいと思い、ハンドメイドで時計を作る方との出会いがあり、シーブレーンを立ち上げました。
自ら考え手を動かしてものをつくる喜び、学びの機会を学生に伝えていた「C-Brain」さんが、ものづくりの楽しさや素晴らしさをより多くの人に伝えるために選ばれたのが腕時計でした。
こちらのみずみずしい緑色は、マラカイト(孔雀石)の粉を膠液を練り混ぜて岩絵具にすることでようやく塗ることができます。
ただでさえ細かなパーツが多く、繊細な作業や要求される腕時計づくりに加えて、ひと手間もふた手間もかけるのは、ものづくりの楽しさと日本らしい美しさを真摯に伝えるため。作品の柔らかな雰囲気から、身につける人を思いあたたかな気持ちでつくられていることを強く感じます。
創造 Creative
文化 Culture
伝達 Communication
3つの柱「C」を基に、人との繋がり、人とのふれあいを願い
C-brainという社名を付けました。
ブランド名である「C-Brain」のCは、3つのCが基となっています。良い作品づくりにとどまらず、人々の創造性を高め深みある文化に触れる機会となること。そして『iroha』がその架け橋となり、人とのつながりやふれあいを生み出すきっかけとなること。ひとつの腕時計から豊かな出会い、時間が始まりまることでしょう。
ー想い
シーブレーンは1994年から、25年以上にわたって金沢で手作りの腕時計を作り続けています。
手作業だからこそできる丁寧なもの作りによって、よろこび・楽しみがあふれるものをつくりたい。
その思いを大切に、ひとつひとつ心を込めて作り続けています。
洗練された形に見惚れると同時にほっとあたたかい気持ちが生まれるのは、作り手のみなさんが手に取る方ひとりひとりのことを思い浮かべているからでしょう。岩絵具の調合から金箔の打ち抜き、あげればきりがない多くの工程のすべてにこだわりがあります。そして手をかけた分だけ、確かにそこに心が込められていることを感じさせられます。
色とりどりの文字盤とベルトが伝える、ものづくりのときめきと日本の美意識。そのままでも、ベルトの付け替えでも楽しい「C-Brain」の『iroha』をぜひお楽しみください。
ー作り手情報
2021年6月24日