<バスク織で日仏繋ぐ工芸作家 YUMiKO MiYANE>
日本を離れて様々な異国の地に住みながら、第二の故郷と言えるフランスバスクの伝統織物バスク織で形にする「てしごと」をしてきました。くらしに彩りを添えて心がほっとするもの.. 既成概念にとらわれない自分にできることそして自分にしかできないものを’形’にしていきたいという’思い’でものづくりに向き合っています。
<二拠点生活へ始動中 La vie entre deux pays le Japon et la France>
20年以上日本を離れ、フランス、オランダ、米国、中国と異国の文化に触れながら夫婦二人で歩んで来ました。昨年夫婦揃って還暦を迎え、日本とフランスの’二拠点生活’へと新たに始動。これを機に25年ぶりに日本での制作活動も再開。お受けした注文を日本で制作し日本にてお届けすることが可能となり、この度ショップをオープン致しました。
半分を第二の故郷フランスバスクで過ごす時間は、地元バスクの風に触れながらの作品の発案、山バスクの小さな村にある織物工房へバスク織の調達、バスク文化に触れながら友人たちと特別でない’普通’を感じながら里帰り気分を味わう大切な人生の引き出しにしていこうと思っています。
バスク織で’形’にするこの’てしごと’は自分のライフワーク。その中で心地よいバスクの風を'作品'でお届けすることができれば大変嬉しいです。
<作品の特徴>
布とカルトン(厚紙)で制作するカルトナージュ技法をベースにしておりますが、独自の創作ジャンル「バスク織で日仏繋ぐ工芸」として表現、制作を行っています。
★特徴1 [モチーフ]
非常に細かいモチーフを取り入れる。
★特徴2 [色]
色彩学の観点からの布選び、化学変化させたような遊びの効いた色合わせ。形容詞的イメージ(ナチュラル,モダン,クール,ウォーム,カジュアル,エレガント,キュート,ノーブルetc.)を質感を表すのに様々な色で複合的に表現。
★特徴3 [既存にはないものを発案]
既にあるものではなく何かをしていて何かを見ていて’こんなんあったらいいな’というところから。元々フロリスト時代に花をアレンジする花器が見つからず無いなら作ってしまえの精神から今のものづくりが始まりました。既成概念にとらわれることを避け、ガラス製だったり木製だったり金属製や機械モノだったり編んだ素材だったりする制作分野の異なるモノを見て、まだ見ぬモノを一つ一つ’形’にしていくべく「自分だったらこれを(布とカルトン(厚紙)で)どのように形にできるだろうか」と探求模索します。
★特徴4 [甘辛(あまから)バランス]
「甘 あま」はソフト, 繊細, lovely, cute, sweet などのイメージ、「辛 から」はすっきり,シャープ,さわやか, cool, simple, smart などのイメージ。色使いや質感の表現にこの相反するテイストを絶妙なバランスで取り入れます。
<共に歩む人生 Une vie à deux>
夫は単身フランスバスクに住んで旅では味わえない素の魅力を知り、後にその夫と結婚。いつかまた’続き’を味わいたいという夫の’思い’をのせた船に同乗。フランスバスクとの縁を夫婦二人で紡ぎながら'続き'を続けているところです。結婚後程なくして夫が長年愛用していた’バスク織’のタオルやバッグを’これっ(すごく)いいんだよね’と見せてくれて’きっと(君も)好きだと思うよ’と工房に連れて行ってくれたことが私が’バスク織’と縁を持つきっかけとなり、自分の'てしごと'にバスク織'が加わりライフワークとなりました。
<フランスバスクとの縁を紡ぎながら En filer le lien avec Pays Basque>
縁とは最初は1本の糸。何度も交流を重ねることで縁の糸が紡がれていく。紡ぐという行為は’丁寧に思いを込めて行うこと’。紡がれた縁はそれだけ思いのこもった温かいものになる。そんなイメージから「縁を紡いでいく」という言葉を選びました。夫婦二人で'続き'を紡いでいく、そして制作を中心とした自身の活動にも掲げています。
バスクに触れながらの夫との生活という人生の’大枠’の中に作家としての自分が居る。公私ボーダレスな人生の'かたち'があり人生とセットになっている。自分の感性のフィルターを通して一つ一つ'形'にしていきたいと思っています。
一人でも多くの方に興味を持って手に取っていただけたら嬉しいです。
バスク織で日仏繋ぐ工芸作家 YUMiKO MiYANE