『情話新集（1）葛城太夫』　竹久夢二御朱印帳　B6大判サイズ　龍　着物　鹿子柄　吉祥文様　美人画　御朱印帳　桐生織物

※制作上の微調整により、織柄の位置や見え方がお写真とは若干異なる事がございます。

※織物は経糸と緯糸が組み合わさり「柄を織り出す」立体構造物です（刺繍ではございません）。その為、光の種類・光量・角度等の条件により柄の見え方や色に変化が生じます。

【特徴】
西陣織と肩を並べる歴史ある名品「桐生織物」をコラボさせた蛇腹タイプの御朱印帳です。制作は生地選びより開始、全工程を一冊一冊丁寧に手がけるハンドメイド作品です。

【作品について】
桐生織物、それは芸術品の様に絶美な物から独特の世界観を持つユニークな物、そしてスタイリッシュでカッコいい物まで、そのバリエーションは実に豊かです。

一三〇〇年以上の長い歴史を持つ桐生織物。織の技術は勿論の事、この地で現代まで受け継いで来られた織物業の方々の情熱や努力が込められた「宝」です。

桐生織物は、創造の可能性を秘める宝の様な素材であり、その美しさ、独自の世界観、そして洗練されたデザインで、多彩な表情を持つ織物芸術でもある、と感じます。

織物そのものが高い芸術性を持つ一方で、それを「形」にすることで、より身近に楽しめる存在へと昇華させることが可能です。本作品が皆様のお手元に届き、より多くの方々に桐生織物の魅力を知って頂き、愛されるきっかけとなりましたら幸いです。

織物の仕入れには特に拘り、作品の仕上がりが印象に深く残る素材を厳選致します。全ての素材は可能性を秘めており、作品化する中で生地の組み合わせや表現の形により、それらが最も美しく輝く姿を生み出します。

『全ての織物が最高に美しく輝く』が制作理念です。本作品を通して織物の魅力を是非ご堪能下さい。

【ハンドメイドのこだわり】
作品は全て受注制作です。作り置きは致しません。それは御朱印帳を作り出す資材の繊細さに理由があります。扱う全ての資材がとても繊細な素材であり、気候・温度・湿度等、環境条件により細かな作業が異なります。皆様の元へ届く御朱印帳は「鮮度」も重視したい、それは「美しさ」の一条件であるからです。

【真髄】
皆様が様々な想いを胸に、神仏のもとへとお供する一冊。清らかな白い頁を開き、神仏の御前でその御霊をお迎えする、特別な御朱印帳です。

この大切なお役目を心に留めながら、本作品が神様や仏様にとって安らぎの場となり、そして皆様にとって幸運をもたらす一冊となりますよう、願いと祈りを込めましてお届けいたします。

【作品詳細】
表　美術名画織物
裏　鹿子柄織物
比較的丈夫で色褪せし難い為、美しい絵柄を末永くお楽しみ頂けます。織物（繊維）は摩擦や引っかけに繊細な素材です。御朱印帳袋等を使用して御朱印帳を保護して頂き、本作品をより美しい状態で保って頂く事をおすすめ致します。

本文
11山
片面23p
両面46p
※表紙の面を除く

和紙加工職人さん厳選・拘り奉書紙です。滲み難く乾きやすい、書き手に書きやすく墨滑りが良い、２枚貼り合わせの蛇腹奉書紙を使用。

仕上がりサイズmm
約122x185x18

※製造過程で発生するパルプ繊維や木くず、黒点（夾雑物）は、和紙製品の特性の一部です。夾雑物は無理に取り除くと、穴・傷・破れ・凹凸等の原因となりますのでご注意下さい。これら特性を和紙の特徴としてご理解下さい。

【織柄】
大正ロマンを代表する画家・竹久夢二が装幀を手がけた書籍『情話新集（1）葛城太夫』（大正5年、新潮社刊）の表紙画をもとに、織物として再構成したされた美術織物を使用する御朱印帳です。

夢二の描く女性像は、しなやかな曲線と物憂げな表情が特徴であり、本作に織り込まれた太夫「葛城」の姿にも、その叙情的な美学が色濃く表れています。

前表紙には、夢二原画の色彩と構図を忠実に再現した織物を使用しています。艶やかな黒と深い藍、紅の差し色が織り成す配色は、近代美術と伝統美の融合を象徴しています。着物にあしらわれた龍の意匠は、力強さや威厳の象徴であり、遊女の中でも格の高い「太夫」という存在にふさわしい象徴性を備えています。装飾としてでなく、精神的・歴史的意味を含んだ文様として機能している点がとても印象的です。

裏表紙には、サーモンピンクの鹿の子柄を選びました。柔らかさと上品さを感じさせる色柄です。これは、前表紙に描かれた女性の着物の鹿の子柄に着想を得たものです。裏表紙にも同様の文様と色彩を配する事により、図像と現実の織物が呼応し合い、人物としての存在感と物語性をより深く引き出す事を意図とします。またこの色味には、芸妓としての芯の強さと、女性としての柔らかさを併せ持つ「葛城太夫」の人間像を重ねました。

鹿の子柄は、長寿・繁栄・安産を願う吉祥文様で、安心感と温もりを与えてくれます。夢二の繊細な美意識と伝統柄が静かに多くを語ります。