山桜老木のネコノカミ勲章

勲章みたいな形のピンズブローチです。
ポッチの部分(ピンズ部分)はカリン(表の木)＆紫がかったパリサンダー(後ろの木)の間にメイプルのラインが入るように寄木し、ぶら下がったネコ部分は樹齢400年の山桜を使いました。

目・口・ひげは、溝を掘って木材を埋め込む『象嵌(ぞうがん)』という手法で描いています。
象嵌に使った木は楓です。

木のぬくもり・質感を変えずに長持ちさせてくれるガラス塗料を何度か塗っては磨き、を繰り返して仕上げています。
無垢の木よりも耐水性・耐朽性があります。

ポッチ部分　幅14　厚9mm
ねこ部分サイズおよそ　幅29　高24　厚20mm


山桜はその名の通り山に咲く桜で、よく知られているソメイヨシノなどよりも樹齢も樹のサイズもずっと大きくなります。
木材としては古くからさまざまなものに用いられていて、花とともに日本になじみのある材です。
山桜もソメイヨシノと同じように、というよりもそれ以上にとても美しい花を咲かせます。
今回使った木は樹齢400年だったということですので、相当な大木で、花を咲かせた姿は圧巻だったでしょう。
かつて天然記念物に指定されていたという山桜で、老朽化からやむなく伐られて、私の手元にやってきてくれました。
色味もツヤも、そして香りまでもとても深くて(作品自体は香らないかもしれませんが、桜餅のようなとっても甘い良い香りがしました！)、永い年月のおかげかな、と思わせてくれます。

金具はしっかりとネジで固定されています。
針の部分が少し短いかもしれませんが、ハンドタオル2枚重ねでもちゃんと留められました。


・・お手入れは・・
ちょっとツヤが無くなってカサついた様に見えてきたら、乾性油と呼ばれる亜麻仁油やクルミ油等をちょっぴり含ませた柔らかい布でよく拭いてあげてください。
上記の油がなければオリーブオイル等でも結構です。
拭いた後は、できれば数日置いて休ませてあげてください。