ブラジル水晶のメタルワークバングル

Engraver-Edレーベルのアート作品です。
Engraver-Edは作り手としての原点、ハードコアを表現するステージという位置づけです。

メタルワークによる作品。メタルワークは
鍛金やロウ付けを駆使して成型する最も原始的な製造法で、火造りとも言います。
この作り方は制作の熱量がダイレクトに作品に伝わってゆく感じがあります。
火を当てられ、ハンマーで叩かれて鍛えられた金属の放つ存在感は無類です。

直径6㎜の極太の角棒によるバングルに
ブラジル産のクラリティの高い水晶の原石を5本セットしたバングルです。
力強さを感じる作品に仕上がりました。

尖った角や牙を思わせる原石のカタチから居ても立っても居られない衝動に駆られて制作し始めました。
ネックレスと悩みましたが、どちらのほうがより珍しいものが作れるかなと問いかければ
そりゃバングルだなと。最近作ってなかったというのもあり。

原石での制作もかれこれ回数を重ねておりますが、
覆輪留めにすると大概、野暮ったくなります。
ありのままの原石を使っている魅力が死んでしまう場合が多いです。
かといって緻密な爪で石留めするならば、、ワックス鋳造で作っちゃったほうがうまくいくのです。

そこで、メタルワークの中にこの原石を落としこむために、
考案したのがこの石留めです。太めの銀線でカシメながら石を巻いてます。
ぶっつけ本番でしたが、思った通りに石は留まりましたし、
原石の魅力を損なわずに済んでいると思います。

火を当てた銀の変色やハンマーで叩いた傷跡などを残して仕上げています。
そういうのが「良い」のです。
爪やバングルのエッジなどを適度に光らせており、コントラストによる作品の立体感が魅力です。

ご使用にあたっては
落下や衝突は厳禁です。バングル本体が60ｇほどあり、
これが落下する衝撃に水晶の原石は耐えないと思います。
また、原石ですので尖り、引っ掛かりがあります。
生活シーンでの装着はお勧めできません。

銀の黒化変色を適度に楽しむ作品になると思います。
お手入れについては作品の凸部のみをジュエリー用クロスなどで磨く、
もしくはお手入れせずに自然な変化をお楽しみください。