フェロセリウム・ロッド（鹿角ハンドル）

ブッシュクラフトで好んで用いられる、メタルマッチとも呼ばれる「火起こし道具」です。鉄とセリウムの合金を鋼（ハガネ）で擦ることで火花を散らし、可燃物に点火して焚火の火種とする、とても原始的ともいえる体験を可能にしてくれます。　　

まず作品についてご説明いたします。

（1）本体のフェロセリウム・ロッド：直径8.0ミリ、有効長60ミリ、ハンドル材は北海道産エゾシカの角
（2）ストラップ：3ミリ径パラコード、芯抜き済、留め具は赤松ファットウッド
（3）ファイアスタータ：金ノコの刃を転用、鋼鉄製焼き入れ済
（4）レザーホルダ：植物タンニン鞣しの牛ヌメ革(ナチュラル）
（5）着火剤：ファットウッド＝信州産赤松の樹脂を多く含んだ部位　200グラム

キャンプなどでの「火起こし」に活躍してくれる道具です。ライターやマッチを使用せず、
（1）の黒いロッドを（3）で擦り、散らした火花で（5）に点火して火を起こします。火を起こす作業そのものがひとつの技術でもあり、またおおいなる愉しみともなります。本品の特徴的なポイントは、着火剤に赤松の松脂を使用しているため、多少の雨や湿気でも火を起こしやすいという点です。よく行われるフェザースティックへの点火と組み合わせるなどすると、ほぼ確実に焚火を始めることができます。

大切な火起こしのセレモニーです。「ほら、ナイフがなくても火起こしできるんだぜ」とドヤ顔でおっしゃってみてください。きっと和やかな雰囲気で、素晴らしいキャンプのひと時が流れ始めることでしょう。

たくさんの動画で、本品と同様に行われる火起こしが紹介されています。ちょっとしたコツや取り入れる工夫、あるいはご愛用の道具たちとのコラボ、研究なさってみてください。

近日中にハンドル材のバリエーションを予定しています。カリマンタン黒檀、樫材、ホワイトオークなどです。もしご要望があればお知らせくださいませ。