冬のはじめの夕方、曇り空に少し日が差して、
陽射しの白、雲のグレーの空がきれいだった。
そのときは展示を終えた達成感で、次のクマのデザインをぼんやりと考えていた時だったので、よけいにきれいに見えたのかもしれません。

その子は、そんな景色から生まれました。
光が当たると、ボディや首飾りのビーズがまるで新雪のようにキラキラします。

■こぎん模様「市松、竹の節、梅の花」
頭の中央に使ったのが市松、耳と足底の模様が竹の節、胴体には梅の花。
合わせると「松竹梅」に。

■仕様
サイズ
高さ7cm（耳を入れると8cm）×横7cm
奥行5cm
※自立はできませんので座った状態です。

素材
ミニチュアファー、ジョイント、綿、コングレス（こぎんの生地）、こぎん糸、パールビーズ

■こぎん刺しと総刺しこぎんクマとは
こぎん刺しは、青森県津軽地域に伝わる刺繍麻の着物の補強や保温が目的でしたが、やがて着物全体を飾る模様として、たくさんの模様が生まれました。
「てこなこ」「きくらこ」など、津軽弁の名前が付いた模様や、
「紗綾型」「亀甲」「鱗形」など日本古来の縁起模様に由来する模様もあります。

「総刺しこぎんクマ」は、こぎん刺しを生地全面に施した「総刺し」を使ったテディベア。
小さいため、身近な空間に飾ることができます。
またバッグなどに入れて連れて歩くのにもちょうどいいサイズです。
小さなぬいぐるみと一緒なことで、気持ちが不思議と落ち着くこともあります。

首、手足が自由に動かせますので、お好みの表情にできます。
嬉しい時は一緒に喜んでいるように、
元気がでない時は、励ましているように、
見る人の気持ちに添えるように、敢えて目鼻のパーツは付けていません。

光が当たるとキラキラします。ラメの入ったミニチュアファーを使っています。

胴体の生地を紺色を入れて、ぼんやりしがちな色味をひきしめました。

伝統のこぎん模様ですが、モダンな印象に。

立たせてみました（自立はできませんが、寄りかかるものがあれば立てることができます）