イーハトーブ標本　蛋白石（プレシャスオパール）　試験管ネックレス

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こちらはイーハトーブ標本「蛋白石（プレシャスオパール）」の試験管ネックレスになります。

この「イーハトーブ標本集」は、賢治の作品に登場する鉱物や植物を標本化しております。どことなく物語の感じられるモノを一つずつ丁寧に作っています。

このミニチュア試験管シリーズもその一つ。こちらは蛋白石（プレシャスオパール）のミニチュア試験管標本をネックレスに仕立てたものです。

宮沢賢治は「石っこ賢さん」といわれるほどの石好きでした。
作品の中にもよく登場します。

「先生、ごく上等の蛋白石の注文があるのですがどうでせう、お探しをねがへませんでせうか。もっともごくごく上等のやつをほしいのです。何せ相手がグリーンランドの途方もない成金ですから、ありふれたものぢゃなかなか承知しないんです。」

大学士は葉巻を横にくはへ、雲母紙を張った天井を、斜めに見上げて聴いてゐた。
「たびたびご迷惑で、まことに恐れ入りますが、いかゞなもんでございませう。」
そこで楢ノ木大学士は、にやっと笑って葉巻をとった。

「うん、探してやらう。蛋白石のいゝのなら、流紋玻璃を探せばいゝ。探してやらう。僕は実際、一ぺんさがしに出かけたら、きっともう足が宝石のある所へ向くんだよ。そして宝石のある山へ行くと、奇体に足が動かない。直覚だねえ。いや、それだから、却って困ることもあるよ。ー後略ー」（「楢ノ木大学士の野宿」より引用）


ホモイは玉を取りあげて見ました。玉は赤や黄の焔をあげて、せわしくせわしく燃
えているように見えますが、実はやはり冷たく美しく澄んでいるのです。目にあてて空にすかして見ると、もう焔はなく、天の川が奇麗にすきとおっています。目からはなすと、またちらりちらり美しい火が燃えだします。（「貝の火」より引用）

これだけ見事にオパールを描写した作家は、ちょっと他に類を見ないのではないでしょうか？なるほど「天才」と称されるわけですね。

組成は以下のようになります。

分類　酸化鉱物または準鉱物
組成　SiO2・nH2O
結晶系　非晶質
色：白（琥珀、虹色）
光沢　ガラス光沢
モース硬度　6,5
比重　2.1

石言葉は「希望」「無邪気」「潔白」です。１０月の誕生石でもありますね。

ミニチュア試験管のサイズは直径６mmでパーツの長さは３、５cmです。
中に入っているのはプレシャスオパールで遊色の強いタイプのオパールです。

また、試験管はノーマルタイプの試験管より強度がありますので、床に落としたくらいでは割れません。

アンティークな雰囲気の標本ラベルは、明治・大正時代に使われていた活版印刷の文字を再現されたロゴを使用させていただきました。ラベルは、エポキシ系接着剤でガッチリ接着してあります。表面にはコーティングも施してありますので、実用強度はバッチリ♪

賢治ワールドに浸りつつ作ってみました。

ご同好の士に♪