【再販】農家の思い出。 グレーアゲートのブレスレット

２０代の頃、モンサンミッシェルを訪ねました。

ホテルは高いので民泊をと、ある農家に予約を取りました。

街灯もない田舎道を車で走ること数十分。時々光る２つの目が見えます。野うさぎ？狐？

不安になり始めた頃、やっと白い田舎家が見えてきてほっと胸をなでおろしたのを覚えています。

荷物を降ろし、その家のご夫婦と夕食をともにしました。

日本はどこにあるの？と聞かれ、驚いていると、私たちは海外に行ったことがない、だってここが一番素晴らしいところだからさとご主人。

地図を片手に日本について語らい、楽しい時を過ごしたのでした。

翌日、表に出てみると、一面に朝露に濡れた緑の畑。

まばゆい緑に見とれていると、今はアーティチョークが旬だよとご主人が声をかけてくれました。

裏庭に回るとそこには紫色の大きなアザミのような花が咲き、紫色と緑色のグラデーションの蕾がたくさん。

これがアーティチョーク！と感動。
後から調べると別名チョウセンアザミとあり、特徴的な花の形に納得したのでした。

ずっと家にいる反動からか、ここ最近、旅の思い出が何かにつけよみがえります。

このグレーアゲートは、あの見事なアーティチョークの畑を思い出させてくれました。

今は旅の記憶の引き出しを開け、思い出のかけらを眺めながら楽しんでいます。
いつかまた、新しい旅ができることを願いながら。