かやの手織りの袋もの 麻の重ね

かやの手織りの袋もの 麻の重ね

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艶のある栗色のかや麻は、古い時代に手織された繊細な布。

細くしなやかな糸を績み、手織されたもの。

次第に日本から消えていく、この何ともいえない味わい深い布。

少しずつ集めてきたかや織の麻を、

少しずつ袋ものに仕立てて来ました。


こぶりな袋ものだけど、大事なものが仕舞えるように、

底にはしっかりとした酒袋をあしらって。

本体は栗色のかや織の麻を二重にして、趣きのある透け感が楽しめるように。

内側の底部分には生成りの上布を内袋に。

本体の袋口には、*インディアンシニューでループを編み込みました。

 

 *シニュー糸は、主に革細工で使用される縫い糸のことです。

太古の昔から、ネイティヴアメリカンのインディオ達が、バッファロやエルク(大鹿)や馬の革などを縫うときに、

動物の腱を用いて糸にしていました。

その丈夫な繊維を、現代では合成繊維で再現して使われているのが、シニューという糸です。

まさに動物の腱のように見える薄いテープ状のものを細く裂いて糸状にして使います。

苧麻や芭蕉や大麻などの、まさに糸績みのような作業です。

シニュー糸の中でも繊細な細さに裂けるのは、ネイティブアメリカンの作るシニュー糸。

革製品の仕立てに使われる麻糸は手縫い用の他に、ミシン用のものが沢山ありますが、

シニューは手縫いでなければ使用できない糸なので、

手縫い製品が大量生産に圧されている昨今は、生産が危機に瀕しているといってもいい貴重な糸なのです。

 

シニューはとても丈夫なので、薺nazunaではこうした袋もののループの他、

装身具のブレスレットやネックレスにも使っています。

麻糸には出ないしなやかさと光沢があって、今では欠かせない素材になっています。

 

巾着の紐は、なめらかな麻の縫い糸を四つ編みにして組紐にしたものです。

4点で留めることで絞ったときのフォルムがユニークで美しいものになりました。

紐に通した緒締玉は、中世の交易ビーズの大玉をあしらいました。

 

これまで巾着には市販の絹の組紐や革紐を使っていましたが、

素材に合わせて糸を手編みしたものがピタリと合うような気がします。

 

size : W13cm × H21cm×D3cm

表布 :かや織の麻 木綿の酒袋 どちらも古布

内布:生成り上布 古布、

紐 :麻の組紐

ループ: シニュー糸でループをかがったもの。

緒締め玉 : 中世の交易で使用されていたアンティークビーズ

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