イヌガヤ

商品名：イヌガヤ
品番：NG00207A02
品質：M（同じ素材の中での比較による品質表示）
サイズ：約 18×8×7 mm（1個体サイズ）
入り数：30 個
総重量：約 15 g（パッケージを除く）
採取地：日本産

名称：イヌガヤ
別名／俗称：犬榧、ヘビノキ（蛇の木）、ヘダマ（屁玉）、ヒノキダマ（檜玉）、ヘボガヤ（へぼ榧）
英語：Japanese plum yew
学名：Cephalotaxus harringtonia
分類：イチイ科（旧イヌガヤ科） イヌガヤ属
原産／分布：日本の本州（岩手県以南）、四国、九州（屋久島まで）と朝鮮半島や中国大陸（東北部～中北部）にも分布

日本では、本州（岩手県以南）、四国、九州（屋久島まで）に分布する常緑針葉樹です。
高さ20～30mを超えるカヤとは違い、樹高は通常5～10mほど、大きいものでも15mになるのは稀な小高木。カヤによく似た、幅3～4mmの線形の葉は、先端が尖っていますが、葉質がカヤよりもやや柔らかく触れてもカヤほど痛くありません。葉などカヤによく似ていますが、色々な意味でカヤよりも劣るとされたことから、イヌガヤの名がついたとされています。また、属名の「Cephalotaxus」は、ギリシャ語の「cephalos＝頭」＋「Taxus＝イチイ」が語源で、「頭花状に集まった花をつけ、イチイ属に似ていることが由来となっています。

裸子植物であるイヌガヤの実（種子）は、表面が果肉のような肉質の仮種皮（かしゅひ）に包まれており、長径2～3cmの楕円形や卵形をしています。仮種皮は、初めは白みがかった緑色で、翌年の10月頃に熟すと赤紫色になります。この仮種皮の部分は、（独特のヤニの香りがありますが）食べることができます。ただし、種子（核）の部分はとても苦くて食べることができません。一方、カヤの実の核はおいしく食べられるので、その点もイヌガヤに「イヌ」がつく由縁の１つのようです。種子から採取される油は、灯明に利用されたそうですが、こちらも高級とされるカヤの実の油よりも劣るようです。

材は、きめが細かく、硬く、耐久性にも優れるため、古代より利用されていたことが分かっています。縄文時代前期（約6000～5000年前頃）の遺跡からは、イヌガヤの材で作られた弓や矢じりがたくさん出土しているそうです。北部では、多雪地帯に多く生育するイヌガヤの変種のハイイヌガヤの材から作られたものが見つかっています。これらは縄文時代には狩猟用に使われていたと考えられています。また、弥生時代頃には戦闘用により太く強いものへと変化し、古墳時代頃まで使われていたとされています。ただ、イヌガヤは低木のため、細かいものには利用できますが、大木になるカヤにはやはり敵わないようです。

イヌガヤの葉から発見された「ホモハリングトニン」という物質は、慢性骨髄生白血病の抗がん剤として使用されています。「ホモハリングトニン」の名はイヌガヤの学名が由来となっており、現在は半合成によって製造され使用されているようです。

【主な用途と素材の処理方法】
■作業効率や素材の保存を考えて、ジップの付いた自立式の透明なパッケージに入っています。商品には乾燥剤（食べられません）が入っています。
■主な用途：リース素材やアクセサリー素材、ショップのショーケースなどのディスプレイ、インテリア、各種クラフト用素材、コレクションなど。
■処理方法：自然落下したものを採取。水洗い、日陰干し。