サンバルプル絣のワンピース（シルクコットン）

インドの東側（日本に近い方）に位置するオリッサ州サンバルプルという町を知ったのは、インドに生地を求めに出かけるようになって間もない頃でした。ニューデリーの祭り会場の露店で、この町からたくさんのサリーを担いでやって来た夫婦に出会い、深みのあるグリーン系の細かな絣織りのサリーを、自分が着られるわけでもないのに一目惚れして求めました。その時に町の名前と、このサリーは特別に「サンバルプル・サリー」と呼ばれているものであること、そこにはたくさんの機屋が今もあってサリーを織っていることを聞きました。

それから何年も経って、オリッサ州に行く機会に恵まれました。サンバルプルは州都ブバネーシュワルから鉄道で半日ほどの距離だったかと思います。ごく近くまでは行けたのですが、あと８時間、往復２日の時間が取れず、残念ながらまだこの町には到達できていません。すぐにまた機会があると思ったのに、その機会は訪れないままはや10年。次にインドに行く時こそ必ず、と思いを馳せています。

さてこの生地は、ブバネーシュワルで求めたサンバルプルの絣です。縦糸がコットン、横糸がシルクで、透け感のある薄さが特長的です。こんな細い糸をどうやったら模様通りに染めることができ、また、模様として織りだすことができるのか。絣を見るたびに思うことですが、織りのできない私には神業としか思えません。
黒と渋めのワインレッド（紫？）の落ち着いた色調。魚や花が織り出された精緻な絣模様。まず日本で他に見ることはない１着になりました。

もともとこの生地は、サリーではなく、サルワール・カミーズ、上衣＋下衣＋ショールを作るために織られたものでした。このため黒1色の部分もあり、全体的に活かしたいと思ってデザインし仕立てました。少し高めの衿がポイントになっています。
丈は長め、前立も長めにして脱ぎ着を楽にしました。
夏場はさらりと1枚でワンピースとして。ただし透け感がありますのでご注意ください。
あるいは下にパンツを合わせてもいいかと思います。
重ね着してもオーケーかと。
ポケットは２つ付いています。

素材　インドシルク＆コットン　手織り
サイズ　着丈112cm　胸囲112cm（脇下）

洗濯は手洗いでお願いします。