猫とキャンバス

ナラ材で額縁を作り、撮影は近くの公園で撮りました。
額縁はオイルで仕上げています。

この額縁は直線をなくし曲線にしました。
理由は、モチーフが「目」と言うことと、自然に対してなるべく違和感のない線、と言うのが理由です。

公園の周りには鬱蒼とした森が広がっていて猫のホームグランドです。
額縁の上端には猫がのんびりと横たわっていますが、その「手・足」は剣のように鋭く伸び表情は窺えません。
猫が見ている世界は額縁から先、現実的「生」を見ています。
人が見ているのは額縁の中、そこには何も描かれていません。
真っ青な空が写り込んでいるだけです。
猫はキャンバスの「色」が変化する事を知っているのではないのでしょうか？。
という作品です。

キャンバスに写り込むのはその場の風景ですので、表現は色々だと思いますが
この作品は、「自然」と「人」との関係をジャッジする「ねこ」という視点で作りました。
額縁の角度を変えれば、熱帯魚の様に泳いで行ってしまいそうな・・・。木がメガネを掛けているような・・・。

え～　一瞬でも「額縁が浮いている」と思われた方おられると思いますが、インチキです！
細い透明な釣り糸で吊っています。

　　《　サイズ　》
　縦　　６９ｃｍ　
　横　　８３ｃｍ
　厚み　３ｃｍ