一点もの　四季の帯留めー秋ー「月夜の唄」　

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作品名　四季の帯留めー秋ー『月夜の唄』
　　　

ご覧いただきありがとうございます。

　夏が終わり、秋の虫達がてとても綺麗な声で歌い始めます。
夜空の黒は満月を引き立て、月が驚くほど近くに感じます。
月が薄を照らし、様々な虫の唄が聞こえると、「秋のコンサートだなぁ」としみじみ思います。
　この時感じる空の黒と、満月をモチーフにデザインしました。

【素材】　　ＳＩＬＶＥＲ９２５（ロジウムメッキ済）　オニキス
　　　　　　Ｋ１８　　和珠アコヤ真珠

【サイズ】　　横　約４３㎜ 　　縦　約３１㎜　　高さ　約１８㎜
　　
　　　　　　　総重量　　１２．０ｇ
　　　　　　　
　　　　　　　パール　直径　約７㎜　　

　　　　　　　カスミ（内寸）約１１㎜

【大切にしたところ】
　　
　こちらの作品は完全な一点ものです。

　薄の葉、穂、茎などはそのシャープさと秋風に揺れる表現に力を注ぎました。
また、葉の上の鈴虫は、リアルさと可愛さのバランスを取り、熱で溶けやすいSILVERですが　
極細の線で一本ずつ足をつけていきました。月光に照らされた触角はK18にしています。
　　
　私は裏側にもこだわることが多いのですが、こちらの作品もその一つです。
裏面はK１８の満月を象嵌で嵌め込み、オニキスの黒を生かして、虫の唄に振り返る月のウサギを透かしました。
　身につけている人だけが知っている秘密のストーリーをお楽しみください。

また、柔らかな月光のイメージのために私の好きな金剛砂を用いて、表面はサラサラとしたテクスチャに仕上げてあります。

ポップなデザインであるのですが、まん丸でツヤツヤのオニキスに、上質な黄身がかった和珠アコヤ真珠を使用しています。



　＊金剛砂＊
金剛砂という小さな石と水を使用し、手作業で表面を柔らかく荒らしています。
機械で荒らすと強すぎてキラキラが出てしまうので、そうではなく柔らかく荒らしました。
私のとても好きな技法です。






　～製作者の思い～

私は子供の頃からものを作るのが好きで、ジュエリーを作り始めてからは１５年ほど経ちます。
いつも時間のことは考えないで制作していて、一点一点を『宝物』として完成させています。納得いくまでデザイン画を１００枚以上描いてから作品にしていることもあるし、何年も同じ作品に取り組んでいることもあります。
故に私の場合は２度と同じものを作れないし、同じデザインで石だけ変える、というようなこともありません。
その時の一番作りたいものだけに全力を注いで、丁寧に慎重に制作しています。


お手に取って下さった方に、「宝物だなぁ。」と感じて頂けたら幸いです。




石原マキ

２０１０．１２ JTOジュエリーデザインコンテスト
　　　　　　　　　　シルバー製品部門　グランプリ台東区長賞

２０１１．９　 JJAジュエリーデザインアワード２０１１
　　　　　　　　　　　　第二部門　入選

２０１１．１１　日本橋三越　デザインタイドTOKYO２０１１　出店

２０１１．９　　第１５回　パールジュエリーデザインコンテスト
　　　　　　　　　　　　　　　　特別賞
２０１２．６　　２０１２撫松庵　秋冬展示会「デイリーを愉しむきもの」
　　　　　　　　サスティナブルラグジュアリー　　　　　出店

２０１２．８　　JJA　ジュエリーデザインアワード２０１２
　　　　　　　　　　　　　　第一部門　日本ジュエリー大賞・経済産業大臣賞　

　　　　　　　　同年秋　　箱根ラリック美術館にて
　　　　　　　　　　　受賞作「青梅雨にふと、命萌す」展示