コナラの里山チェア

コナラという木を知っていますか。
コナラは里山を形成する主要な樹種で、日本各地に自生しています。
昔は生活に欠かせない樹木で、薪（まき）や炭として燃料にしていました。
しかし、生活の変化によって、人々は30年ほど前から利用しなくなりました。
一方で、コナラは木としての寿命は短いのです。
その大半が80年生ほど、直径50㎝くらいまでで生涯を終えて土に戻ります。
山里の生活に寄り添ってきた木、そしていつしか人々に忘れられた木。
そのようなコナラを使って素朴な椅子を作りました。

全体のサイズ　…　幅　　　約55㎝
　　　　　　　　　奥行き　約53㎝
　　　　　　　　　高さ　　約74㎝
座面の大きさ　…　幅　　　約51㎝
　　　　　　　　　奥行き　約41㎝
　　　　　　　　　高さ　　約44㎝（最高部）
　　　　　　　　　　　　　約42㎝（最底部）
重さ　…　約5.9㎏（参考値）

材料　…　躯体　　　　　　　　コナラ
　　　　　座面　　　　　　　　イグサ縄の編み込み

躯体仕上げ　…　オイル仕上げ（オスモオイル）

座面はイグサ縄の編み込みのため、やわらかい座り心地です。また、座面は背側に向かって傾斜しているため、ゆったりと座れます。
安定と座り心地を考慮し、脚を傾けて設計しています。
仕口（しぐち：接合部の加工のこと）は枘組み（ほぞぐみ：先端を凸にして挿し合わせる技法）を行っているため、強固です。
「背」は緩やかなカーブを付けています。
コナラは小節の多い樹種です。そのため、1・2ヶ所に小節、もしくはそれに伴う変色が見られる場合があります。
編み込み座面のため、使用していると中央に網目の「逃げ」が現れる場合がありますが、使用には問題ありません。
踏み台ではございません。踏み台としてはご使用なさらないでください。

＜木の特性について＞
天然素材である木材は1つ1つ、1枚1枚、すべて違う表情を見せてくれます。
そのため、色や木目が写真とは若干異なることがございます。
また、木材は周りの環境に大きく影響を受け、伸縮を繰り返します。
特に、急激な温度・湿度の変化は割れや大きな変形の原因となります。
ストーブのそばやエアコンの風の当たる場所、直射日光などは避けてご利用ください。
自然の恵みである木の特性をご理解のほど、よろしくお願いいたします。

山乃井木工房ブログ
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　　　・・・制作の様子を投稿しています。