古い教会の美しいステンドグラスやタイルの幾何学模様。

中でも、自然をモチーフにした素朴さの感じられるものに心が動かされます。
どっしりとした石のタイルやガラスの花模様のような、美しい幾何学模様のウールラグ「church（チャーチ：教会）」を制作しました。

カーペットに最適とされる、リンカーンというイギリス原産品種の羊の羊毛の糸を使用しています。
リンカーンの羊毛は、太く長くしっかりとコシがあり、独特の光沢があるのが特徴です。
そのしっかりした羊毛で紡がれた糸をさらに三本撚りの糸に仕上げてあり、より丈夫な糸となっております。

その糸をたて糸とよこ糸の両方に使用し、手織りしたウール１００％のラグです。

まず最初に、リンカーンのウールの糸を植物染めで糸染めする事から始めました。
グレーは栗（クリ）、黄色は苅安（カリヤス）という植物で、染めています。
植物ならではの、優しい深い色合いです。

それらの糸と染めていない生成りのウールの糸を、二重の層になるように織り機に張り、たて糸を一本一本、木のスティックですくい上げながら、模様を織り上げました。
手作業で、裏面と表面をそれぞれ、すくいながら織るので、一日に織れる長さはわずかです。

手間がかかりますが、昔から世界各地に伝わる伝統的な織技法で、人の手のぬくもりが感じられる優しい織です。
その技法を基本から少しアレンジして、よりラグとして使用し易く仕上げています。

二重織りなので、程よく厚みがあり、ふかっとした心地良い踏み心地のラグになりました。

古くより、植物染めに使用されてきた植物は薬用として親しまれてきたものが多く、その色合いは、心や体に優しく馴染むように感じます。
そんな自然の色が、花や石のような素朴な教会の模様を、あたたかな印象に仕上げてくれました。

日々のささやかな暮らしを、天然素材のラグで、より心地良くお過ごしいただけたら幸いです。

サイズ：152cm×102cm（フリンジ含まず）
素材：ウール100％
写真撮影はサンプル品を使用しております。
販売品は、未使用の作品です。
手織りのものを、手作業で縮絨するため、出来上がりの寸法に若干の誤差がございます。

自然素材のせいか、木の家具などと良く合います。
また、ウール100％のラグですので、若干滑り易いです。
ご使用の際は、ラグの下に滑り止めを敷いてのご使用をお願い致します。

フリンジは、織端を結び、ふさふさのフリンジに仕上げました。
ラグの上で、のんびり、ごろごろ寛ぐと、心地良いです。

裏面は、表面と色味が反転しています。