花がくれるもの

白い洗面台に飾った、ピンクのラナンキュラス。長い茎はそのままガラスの花瓶に生け、鏡に寄りかかるように置くと、一輪の花が二輪に増えたように映ります。この小さく可憐な花が、朝起きるたびに新しいエネルギーを振りまき、帰宅して手を洗うたびに疲れをすーっと吸っている…気がしてくるから不思議です。花を買うことが当たり前になると、もう草花なしでは生きていけないと思うほど。一杯のコーヒーを買うように、一輪の花を求めるようになりました。

次第に花びらが開き、朽ちていく姿もなんてきれいなんだろうと日々観察しながら、茎を切り、少し小さな花瓶へと移します。最後にはドライになった他の草花と合わせて、棚や玄関に。

心揺らぐ春。誰かに花をあげたいと思うのは、美しいだけではなく、物言わぬ花の持つ力を感じるからなのかもしれませんね。

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