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取材レポート
本島 ゆか 本島 ゆか
2016/02/26

【作り手の市場流通を考える!その3】iichi講座を通して考える「百貨店との絆づくり」

こんにちは、iichiスタッフの本島です。

今回は「個人作家が知っておくべき市場流通の基礎講座」の開催を通してわかった百貨店がクラフトに注目している背景や、良好な関係を築くためのポイントをご紹介します。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA2015年7〜8月開催 銀座三越「iichi Crafts Market」の会場

本記事の目次

1. 作り手・流通側と一緒になって考える講座を開催!
2. 百貨店はなぜクラフト・手仕事に注目しているのか?
3. 期間限定イベントで結果を出すための3つのポイント
4. 最後に

1. 作り手・流通側と一緒になって考える講座を開催!

1月22日、2月3日に目黒のMakers' Baseで「個人作家が知っておくべき市場流通の基礎講座 ー百貨店編ー」を開催しました。この講座では「作り手、流通側と一緒になってクラフト・手仕事の流通について考えたい」という想いから、スペシャルゲストとして三越伊勢丹グループさんの石原バイヤーをお招きしました。三越伊勢丹グループさんでは今までに多くのイベントを開催しており、iichiにとってはクラフト・手仕事の魅力を伝えることに共に励んできた大切なパートナーでもあります。

講座の前半はiichiスタッフ・新田とのパネルディスカッション形式、後半は作り手のみなさんからの質問形式で進み、百貨店の業務形態についての基礎知識にはじまり、百貨店がクラフトに注目する理由や百貨店との取引で気をつけるべきこと、値つけの考え方、品質管理基準などディープなところまで話が及びました。

2. 百貨店はなぜクラフト・手仕事に注目しているのか?

百貨店だけでなく、インポートの雑貨を扱うセレクトショップでも日本の職人の器や日用品が並んでいます。
なぜ今まで以上に百貨店をはじめとする小売業界がクラフト・手仕事やインディーズブランドに注目しているのでしょうか?

石原バイヤーの言葉には、作り手が舞台を広げるためのヒントが隠されていました。

百貨店がクラフト・手仕事に注目する理由は大きく3つあります。
1つは現代の購買行動です。情報社会になり選択肢が多くなったことで、お客様は自分の目でいいと思ったもの、見つけたものに価値を見出されていると思います。クラフト・手仕事の作品を買うことは「ものを買う」だけでなく、ものづくりの背景がわかったり、作り手と話したりできるという価値があります。

2つ目は、ライフスタイルの変化です。東日本大震災の前後で私たちのライフスタイルは大きく変わりました。以前に増して大切な人と集う時間や人とのふれあいをより大事にするようになりました。それに伴って、ぬくもりが感じられ、作り手と繋がることのできるクラフト・手仕事の作品を選ぶ方が増えているようです。

3つ目は、作り手の方のプレゼンテーション能力の高さです。多くの百貨店が催事場、売り場で出展者のみなさんに同じ什器、照明を使っていただきます。そういう場所で、デコレーションや陳列方法を工夫してお客様に立ち止まっていただける売り場、作品の良さを最大限引き出すことのできる売り場をセットできる作り手の方を、百貨店は求めています。




1質疑応答では作り手の方から多くの質問をいただき、時間が足りないほどでした。

3. 期間限定イベントで結果を出すための3つのポイント

では百貨店での販売をステップにし、良好で継続的な関係を築くにはどうしたら良いのでしょうか。
それは、まず「期間限定イベントで結果を出す」ことなのだそうです。

期間限定イベントで結果を出すための3つのポイント

1.在庫高
「初日と同じ状態で最終日を迎える」というのが売り場の基本。最終日だからといって、作品が少なく歯抜けになっていてはお客様の「買いたい!」「選びたい!」気持ちに応えられなくなってしまいます。主催者側と話し合った上で金額感を決めて、予定の在庫高は揃えらえるように準備することが大切なのだそうです。
この辺りは、やはり一般小売の考え方に沿う形なので、クラフトフェアなどで販売する場合とは違った意識で臨む必要がありそうですね。

2.印象的なディスプレイ
上記の石原バイヤーの言葉通り、印象的なディスプレイはお客様が足を止めてくれるかに大きく関わります。様々な工夫をして売り場をディスプレイし、作品やその世界観の魅力を引き立たせることのできるスキルは役立ちます。
百貨店側も、作り手の皆さんのディスプレイから学ぶことも多いのだそうです。

3.一定期間の店頭販売
お客様の中には、作り手と話すことに魅力を感じている方も多くいます。「私が作りました」と伝えたときのお客様の熱量の上がり方は、とても価値のあるものです。お客様と話すことでトレンドやニーズが分かったりと、制作のための情報収集にもなり得るので、イベントに参加される際はぜひ店頭に立ってみてください。


イベント販売を通じて、百貨店バイヤーや現場のスタッフの方々と良好な関係をつくり、来店されたお客様にも支持されれば、その後の新しい企画などで取り組みにつながりやすくなるそうです。
さらに様々な条件をクリアできれば常設として、買い取りの取引に発展するケースもあります。


2講座後の懇親会ではお酒や軽食を片手に賑やかな会場となりました。

4. 最後に

石原バイヤーの言葉で特に印象的だったのは「バイヤー担当者が変わったからといって、買い付け方法が変わってしまうような買い付けはしたくない。」というものです。
販売計画に基づいて買い付けや催事の企画を行っていく、という基本を表している言葉でもありますが、生活をかけてものづくりをしている作り手に対して、「一緒に歩んでいる」という誠実な姿勢を感じました。

私たちiichiもネットの世界で、買い手・作り手の両者に「良い」と思ってもらえる売り場(ウェブサイト)づくりに励んでいます。今後もクラフト・手仕事の舞台を広げてみなさんと一緒に歩んでいくために、ウェブサービスだけでなく講座や懇親会、イベントの開催を行なっていきます。

イベントのお知らせはiichiのfacebookページよりご確認ください!




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